歯科医院の診療時間を決めよう!診療時間の考え方3つのポイント


歯科診療時間の考え方

最近は夜遅い時間や年中無休などで診療をしている歯科医院も増えてきました。患者さんの「日中仕事をして、帰りに歯医者さんに行きたい」「土日しか休みがとれないので、土日に診療してもらいたい」などの希望やニーズにあわせて、そういった診療時間を設定している歯科医院が増えてきています。

従来に比べ、患者さんのニーズを取り入れられている歯科医院が増えてきていますが、今回は改めて診療時間を設定する際の考え方や注意点などをおさらいしていきましょう。

診療時間を考える時の3つのポイント

診療時間は、できるだけ長い時間診療している方が患者さんもよろこびますし、医業収入も増加するはずです。しかし、診療時間が長ければ、それだけ人材を配置しなければならず、コストもかかります。また、いくら人材配置ができてもその間に患者さんに来ていただけなければ、医業収入も増えません。そこで、どのように診療時間を設定したらよいかを考えてみました。

【ポイント①】診療スタイル・医院のビジョンを明確にしておこう!

まず、診療時間を設定するには、その基本となる医院のビジョンや診療スタイルなどをしっかりと考え念頭に入れておくことが重要です。ビジョン設定の詳しい方法については「ビジョン設計の考え方と設定シートの作り方」で触れていますので、参考にしてください。

歯科医院が少なかった時代の診療時間の設定は、一般的に周りの先生方に合わせて診療時間を設定するというのが一般的でした。あまり診療時間に配慮していなかったといってもよいでしょう。しかし、競合が多い今日においては、診療時間設定も競争力の一つとして捉える必要があります。

「どのような医院を目指すのか?」ということが根底にないと、患者さんがこないから診療時間を長くする→スタッフがこの時間いないから診療時間を短くするなどのご都合主義の歯科医院になってします。そうならない為に、ビジョンや診療スタイルが重要なのです。

診療時間を考えるにあたっては、特に以下の点についてはしっかりと医院のイメージを考えてください。

・診療に力を入れたいのは何か?

後述する診療圏内の需要にもよりますが、その地域で自院が生き残っていくためにどのような診療に力を入れていくかを明確にする必要があります。例えば、予防に力を入れるのであれば、その主力は衛生士ですから、診療時間は衛生士を確保しやすい時間帯、具体的には10時から5時までにして、昼休みをなくすなどの工夫が必要となるからです。

・ターゲットとする患者層は?

ターゲットとする患者層でも、診療時間は大きく変わってきます。例えば、サラリーマンやOLを中心とした診療を行っていくならば、夜間診療に重点をおかなければならないので、診療時間は深夜まで行うようにする必要があります。また、高齢者を中心とするのであれば、逆に早朝からの診療の方が患者さんも来院しやすいといったことがあります。

いずれにしても、上記の力を入れたい診療と患者層は、自院のビジョンに大きくかかわってくるので、しっかりと考えておきましょう。

【ポイント②】診たい患者さんがどれだけいるのか調べて行動を予測!

力の入れたい診療や患者層が決まったとしても、対象者が歯科医院の診療圏内にいなければ、医院経営が成り立ちません。そこで、歯科医院の開業時の物件選定などにも関連してはきますが、歯科医院の商圏に対象の患者さんがどれだけ・どのようにいるのかを事前に把握しておくことが大切です。

調べる方法は、対象場所で直接調査やアンケートを行う方法や統計情報などから情報を取得する方法などいくつかあります。

特にインサイトでは、現地調査の他、統計情報を基にした歯科医院向けの診療圏分析を行っています。この診療圏分析は、WEB会員登録を行うと1件無料になるサービスを用意していますのでご利用ください。(参考:歯科医院の開業候補地分析

診療圏分析からは、推計患者数、診療圏の人口特性や世帯特性・年収特性・昼夜間人口、競合医院などの様々な情報が取得できます。様々な統計情報を複合的に分析し、潜在患者がどれだけいて、その患者さんの傾向や特徴を詳しく知ることが出来ます。

特に昼夜間人口をみることで、時間帯別の患者さんの流入出が分かるので、患者さんの行動が予測しやすくなります。このような様々な情報から、医院ビジョンで考えた対象となる患者さんがどのような生活スタイルを取っているのか行動の予測を立てていきましょう。

【ポイント③】競合医院の診療時間を調べて差別化を図ろう!

競合医院の診療時間を調べて、今考えている診療時間との比較を行いましょう。ここでは特に力を入れたい診療を行っている医院の休診日や診療時間がどうなっているのかを着目しましょう。

これは、競合の診療時間中に患者さんを奪い合うより、競合が診療時間外のため、通院できない「取りこぼし患者さん」を確保する方が容易なことですし、コストもかからないからです。

例えば、競合医院の休診日に診療を行うことで、その曜日にしか通えない患者さんを診ることができますし、競合がお昼休み時間帯に診療をすることで、急患を獲得していくこともできます。

このように診療時間は、医業収入に直結する課題ととらえて、しっかりとした準備、調査して、決めていきましょう。

○診療時間を決める時のまとめとチェックリスト

診療時間の簡単なチェックリストを用意しましたので、診療時間を決める際や決めた後のまとめに参考にしてみてください。

【診療時間を考える際のチェックリスト】
□診療したい内容や患者層は決まっているか?
□診たい診療と地域ニーズにずれはないか?(ターゲットの患者層がいるか?)
□想定している診療時間と患者さんの生活スタイルはマッチしているか?
□競合となる医院の診療時間や休診日から差別化は出来ているか?
【診療時間まとめリスト】
休診日
診療日(休憩時間
年末年始休暇
夏季休暇

以上、診療時間の考え方や決め方でした。それぞれのポイントで紹介した参考記事や役立つサービスについて最後にまとめておきますので、あわせてご覧ください。

ビジョン設計の考え方と設定シートの作り方
歯科医院の診療圏分析

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