経営指標を考えよう!歯科医院で目指すべき数値とは??


歯科医院の経営指標と目指すべき数値

歯科医院を開業して「医院の経営が安定しているのか?」「もっと患者さんを増やしたいけど、どうしたらいい?」など、経営に関する疑問も生まれてくるでしょう。

医院の経営が上手くいっているかどうかは、数値化することで客観的に経営の状態を捉えることが出来ます。それが経営指標です。医院の医業収益など財務関連から考えることが多いですが、医院経営の何を見たいかによってどの数値を見ていくかが変わります。

例えば、集患の為に投じた広告費用の効果が見たければ、広告の費用対効果を見るべきですし、費用がかかりすぎているものがないか知りたければ、財務分析を行えばいいのです。

※広告の費用対効果については「歯科医院の広告費用対効果と広告を出す前に抑えておくべき事」で詳しくお話ししていますので参考にしてください。

このように「医院の何をどうしたいのか?」によって、見るべき経営指標は変わってきます。しかし、まず何からすれば良いのかも分からないという方がいれば、これから紹介する指針を参考にしてみてください。

医院の集患人数と平均点の相関指標

経営コンサルティングの実例を紹介している「歯科経営コンサル実例」シリーズの中でも少し出てきていますが、医院の経営実態を把握するための計数管理の一つを紹介しましょう。

それは、来院患者数と平均点数の相関指標です。この指標は月毎の実来院合計数と平均点を相関的なグラフとして見ていくものになります。

来院患者数と平均点数の相関指標の例
来院患者数と平均点数の相関指標の例

・日々の記録を集計し、月報・指標を作成

この指標を作成するには、まず日々の記録をきちんとつける必要があります。

ほとんどの歯科は保険診療による診療報酬が収入の主体になりますが、患者さん1人に対する1回の保険点数には多少の増減があるものの、大体の範囲が決まってきます。その範囲を逸脱している場合には何らかの原因があるはずなので、一日何人の患者さんが来るのか、その平均点数はどれくらいなのか、といった数値を正確に記録しておきましょう。

日々の記録をつけたら集計し、月報を作成して指標にしましょう。

月報から、月間の来院数と保険診療の平均点数が分かります。数値の一覧から動向を読み取る事もできますが、これらの数値をグラフ化すれば来院患者数と保険点数の相関関係が視覚的に捉えやすくなるでしょう。

提示したグラフ例では、実来院数を棒グラフ、平均点数を折れ線グラフにし、相関関係を表示しています。

・指標をどう見るか

先に掲げた相関指標の例では、来院数と平均点数が概ね一定しているものの、来院数の割に平均点数が高かったり、低かったりする月が見受けられます。

来院数と平均点数の指標が交差している部分は、先生の技量とスタッフの働きなども含めた現在の医院の治療技術において、治療時間と内容のバランスが取れている月になります。

逆に、指標の点が離れているところの原因を考えてみると、患者数が少ない時には主訴以外の治療を行う時間的余裕があるので平均点数があがっていたり、患者数が多い時には時間をなるべくカットする為に主訴の治療だけを行っているので平均点数が下がっている、などという理由が浮かびあがります。

このように見ると、来院数と平均点数が交差している月が理想の治療を行えている箇所と言えますね。先生の診療スタイルにもよりますが、このバランスの取れた箇所の平均点数を安定させながら、患者数を増やしていくのが収入を上げる近道になります。

・経営を安定、成長させるには

平均点数を維持するという事は、治療の質を一定以上に保つという事です。その上で、診る患者さんを増やすのであれば、1回の治療の効率を上げていくのも有効な手です。

治療の効率を上げるには、スタッフ全員で治療の処置工程を改善する事も重要ですが、当日の診療計画をスタッフが把握しできる限りの事前準備を行う、処置内容に応じて効率のいいアポイントを組む、などといった工夫も必要になります。

同時に、キャンセル率を極力抑える必要もあるでしょう。無断キャンセルは既存の患者さんを失うという事でもあります。無断キャンセル率は5%内に留めておくようにするのが理想でしょう。

具体的には、治療の説明をきちんとしてあげるなど、患者さんのケアをきちんとしてあげる事が重要になります。

そうした取り組みで再初診の患者さんが来やすい環境を整えると共に、新患数の伸び率にも着目しましょう。新規の患者さんの増加はマーケットの拡大、すなわち患者さん数と収入の増加につながるので、成長戦略の為には欠かせません。

曜日や季節の動向なども読みながら、どの時期に新患が来やすいのか、その為にスタッフを増員し受入れ体制を整えるなどして対応に当たりましょう。

これらの対策を実現するには、指標に対する目標値を設定する事が最も重要です。来院数・新患数の具体的な目標数値を定め、漫然と行うのではなく、目標を理解した上でスタッフ一丸となって取り組み、目標を達成していきましょう。

他にも様々な指標の読み解き方、対応策があるので、環境に応じて指標をご活用ください。

いかがでしたでしょうか?

日々の記録を付ける作業は面倒かもしれませんが、このように細かい数値から患者さんの動向や経営状態を見ることが医院経営では大切になります。

収入が低迷している、横ばいでなかなか成長できない・・・このような不安を抱え焦ってしまい、開業場所やスタッフに問題があるのではとすぐに結論を出す前に、まずは現状の経営数値を把握し、目標を達成できない原因を特定して問題を解決していきましょう。

今回紹介した、この経営指標は、インサイトが提供している月報設定ファイルを入力すれば自動計算で出せます。この月報設定ファイルはインサイトの無料会員登録にご登録いただくと、歯科医院経営お役立ちテンプレート集からダウンロードできますので、ご利用ください。

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