歯科経営管理

歯科の自費診療を上手に勧める方法と回収方法について

歯科の自費診療を上手に勧める方法と回収方法
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今回は「医院の自費率をあげたい」「もっと患者さんに良い治療を受けてもらいたいけど、上手にお勧めできない」「良かれと思って自費を勧めたけど、嫌がられて悪く言われてしまった」「自費の回収が上手くいっていない」など、歯科医院の自費診療の勧め方について紹介していきます。

自費診療を勧める時のポイント

それでは、患者さんに自費診療を勧める時のポイントを紹介します。

なぜその患者さんに自費診療をお勧めするのかを明確に

もちろん医院の自費率をあげたいという気持ちがあったとしても、その患者さんにとって不必要な自費診療を勧めてしまってばかりいると「あの歯科医院は高い治療ばかり勧めてくる」などの悪評になってしまい、地域の方との信頼関係に影響がでてしまいます。

また、歯科医院にとっては当たり前のことも、患者さんにとっては当たり前ではない知識であることも多いので、良かれと思ってお勧めしたにも関わらず、怪訝な顔をされてしまうことも。

そういったすれ違いをなくすためにも「なぜその診療がお勧めなのか」「メリットデメリットや注意点」を、患者さんにとって分かりやすく伝える必要があります。

自費診療を勧める時は、自費だけの値段やメリットを伝えるだけではなく、保険診療と自費診療を比較できるようにしておき「〇〇さんの状態は〇〇なので、□□を重視するなら□□で、△△を優先するなら△△」などのアドバイスを添えて話をされてください。

こうすることで、患者さんは一方的に勧められたのではなく、いくつかの選択肢の中から、アドバイスを踏まえて自分が選んだと感じられるので、安心感へとつながります。

患者さんから自費診療の打診があった場合も、その診療を行う場合のデメリットや注意点などの説明をしっかりと伝えてあげると良いでしょう。

患者さんから打診があった場合は、患者さんも、ある程度自分で調べたりして情報を収集していると考えられますが、その認識にズレがないか・正しいものなのかなどのすり合わせの意味もあります。

自費診療を勧めやすくなる各種ツール

また「どうしても説明が上手に出来ない」「営業トークのようになってしまう」という方は、治療内容を分かりやすくまとめた、パンフレットなどのツールを予め用意しておくとスムーズに話がしやすくなります。

院内で説明がしやすくなるような比較表だけでなく、患者さんが持ち帰れるパンフレットがあると、その場で詳しく説明が出来なかったとしても、患者さんが後で読むことが出来ます。

パンフレットの置き場や渡し方ですが、受付や待合室に興味のある患者さんが自由に持って帰れるようにおいておくだけではなく、診療中に自費診療について話をした時に「こちらに詳しく書いてあるので、読んでみてください」のように、手渡しされてください。

その他にも、患者さんが自分で情報収集する時に見れるように、医院のホームページなどで、医院で行っている自費診療を紹介するページを用意しておくと良いでしょう。

ホームページで紹介する際は、自費を検討していない人も目にするので、自費がいかにお勧めかなどの勧誘を目的とするのではなく、あくまで特徴などの正確な情報を紹介するようにし、医療広告規制にも注意して掲載されてください。

  • 患者さんの今の状態から、なぜ自費診療をお勧めするかの理由を伝える
  • 自費の説明では、メリットデメリットと注意点も分かりやすく伝える
  • パンフレットや保険診療と自費の比較表を用意する
  • パンフレットは待合室や受付に置くだけでなく手渡しする
  • 医療広告規制に注意しながら、WEBの自費診療説明ページを用意する

自費の回収で困った時の対応と対策

時々伺う自費の支払い回収に関するトラブルの対応や事前対策について紹介します。

自費の未回収代金の回収手順

治療に対する不満から未払いとなっている場合を除き、自費の治療代金の未回収については、次のような手順を踏むと良いかと思います。

  1. 電話もしくは手紙による代金支払いの催告
  2. 内容証明による催告
  3. 支払督促
  4. 小額訴訟
  5. 通常訴訟

「後で払おうと思って忘れてしまっていた」というような多くの患者さんは、1もしくは2の段階で、支払いに応じてくれるはずですが、中には意図的に応じてくれない場合もあります。その際には、最初に3の「支払い督促」を行ってみましょう。

「支払督促」とは「簡単・迅速・安価」に裁判所からの「支払督促」を送ってもらう方法で、正式な裁判手続をしなくても、判決などと同じように裁判所から債務者に対して金銭などの支払を命じる督促状(支払督促)を送ってもらえる制度です。支払督促の効果としては、裁判所書記官から支払督促状が送られてくれば、債務者は動揺するものです。

内容証明郵便を送っても動じなかった債務者に対して、支払いに応じさせる可能性を高めることができます。また、60万円を超える請求も可能で、債務者がこの督促状を放置して2週間が経過すれば、債権者は債務者の財産に強制執行することも可能になります。

4の小額少額訴訟制度とは、60万円以下の金銭の支払いを求める訴えについて、その額に見合った少ない費用と時間で紛争を解決する訴訟制度です。

各地の簡易裁判所において 裁判が行われ、原則としてその日のうちに審理を終え、判決が出されます。(平均して1~2時間程度。ただし訴えを提起してから実際の審理が行われる日までは、平均して40日ほどかかります)

通常の訴訟と異なり、簡易迅速な解決を図るために特別な手続が用意されています。

また、メタボン1本のために訴訟を起こしていたのでは、弁護士費用で回収金が消えてしまいますが、少額訴訟であれば、弁護士の方などに訴訟を依頼しなくとも、自分で訴訟の追行は十分可能なので、通常の訴訟に比べて安く済みますので、自費回収の有効な手段といえます。

高額な支払いに関する労力を減らすために用意しておくと良いもの

高額になればなるほど、このような未回収の対応や受付での負担など、診療以外の労力は減らしたいことかと思います。そういった場合は、医院で予めデンタルローンなどを導入しておくと良いでしょう。

インサイトでも、ご希望の方にデンタルローンの会社を紹介することも可能です。当社が紹介するデンタルローンは、導入時の加盟手数料や維持費用が掛からず、患者さんへの説明ツールなどもついているので、医院側の負担も少なく導入できます。

また、患者さん側にとっても、負担が少なく自費の選択が出来るようになるので、自費診療を行っている医院には有効な仕組みです。

インサイトが紹介するデンタルローンについては、下記で紹介しています。

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また、インサイトではデンタルローンの他にも、医院運営や経営に関連した設備やシステムなど、歯科医院にオススメの各種サービスを紹介しています。「歯科業者一括デモサービス」では、各社との調整サポートや選定時の注意点などのアドバイスを行うことも可能ですので、お困りごとなどございましたら、お気軽にご相談ください。

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