歯科医院経営講座⇒外国人の患者さんが来院したら?


これから歯科医院の経営・マネイジメントの事例を交えたケーススタディを配信します。この歯科医院経営事例シリーズをまとめて読みたい方はタグの「歯科医院経営講座」をクリックしてください。

○院長、こんなときどうしますか?⇒外国人の患者さんが来院したら

外国人の歯科医院来院

<ケース>
工業団地内で開業して1年目のインサイト歯科医院の受付担当のAさんは、いつものように笑顔で来院した患者さんに受付応対しました。

しかし患者さんの顔をみてびっくり。…ひょっとすると外国人?
Aさんは慌てて「院長先生!新患さんがみえたのですが・・・どうも外国の方のようで・・・・どうしたら良いですか?」と院長のところへ行きました。

さあこんな時は、どのように対処したらよいのでしょうか?

○増え続ける外国人数

法務省入国管理局の発表によると、2015年6月における在留外国人数は約217万人で、記録を更新し続けています。

在留外国人数推移

これだけの在留外国人がいるわけですから、医院に外国人の患者さんが来ても何の不思議もありません。そこで、こうした外国人が来院した時は、NPO法人国際交流ハーティ港南台と財団法人かながわ国際交流財団が協働作業を通して作成した多言語医療問診表を利用すると便利です。

多言語医療問診票にアクセスすると様々な言語(全18言語※2016年2月現在)の問診表をダウンロードできますので、シチュエーションにあわせて使用できます。

※掲載している言語
中国語(北京語) / 韓国 ・ 朝鮮語 / タガログ語 / ポルトガル語 / スペイン語 / ベトナム語 / 英語 / タイ語 / インドネシア語 / カンボジア語 / ネパール語 / ラオス語 / ドイツ語 / ロシア語 / フランス語 / ペルシャ語 / アラビア語 / クロアチア語

次に外国人を診療する場合の注意点ですが、それは保険証の有無です。一般的に、就労資格を持っていて会社に就労している外国人は、会社経由で加入する社会保険に加入しています。

また、外国人登録をして 、日本での在留期間が1年以上見込まれる外国人は国民健康保険証を持っていますし、日本に1年以上在留する全ての留学生は必ず国民健康保険に加入しているので、通常の保険診療が可能です。

しかしながら、短期滞在者や在留期間を経過した人は、これらの保険の対象外ですので保険診療をすることができず、自費扱いになってしまいます。

このことをしっかりと説明しないと、自費の高額さから、日本語を話せないことを理由に、治療費を払わず、踏み倒す場合も考えられます。そこで、必ずデポジット(前受金)をもらってから治療に入るようにするのが無難です。

また治療の時に患者さんと意思の疎通を図るため「痛いときは右手を上げてください」といった、治療中に頻繁に使う会話などを事前に各国語に対応した表を作り、文面をさしながら治療をすすめるとよいでしょう。