歯科経営管理

歯科医院の分院展開メリットとデメリットとは?分院展開の流れとポイントについて

歯科医院の分院展開メリットとデメリットとは?分院展開の流れとポイントについて
この記事は約7分で読めます。

歯科医院を開業後に経営が安定し、ユニットの稼働率が頭打ちになってくると「分院展開」を検討される先生も多くいらっしゃいます。開業後の経営の早期安定を目指すインサイトでは、開業時から分院展開の構想を踏まえた事業計画を策定することもあります。

今回は、歯科医院の分院展開のポイントや流れなどをテーマにお伝えします。

歯科医院の分院展開のメリットとデメリット

まず、分院展開のメリット、デメリットを簡単に紹介します。

分院展開のメリット
・診療圏の拡大や集患、売上の増加
・共同購入やスタッフ教育などのコスト削減
・診療内容などの機能分化が出来る
・多くの患者さんの診療が出来るので、医院のノウハウとして多くの症例を集められる

分院展開のデメリット
・Drの確保がより重要になる(分院長が確保できない場合、根本的に見直しが必要)
・スタッフ雇用、マネジメントの問題や悩みが起きやすい
・規模によっては、事務長などの専任が必要になる

分院のメリットとして大きなポイントは、やはり診療圏の拡大と売上増加ですね。逆にデメリットとしては、医院のマネジメントが大きなポイントとなります。

今までは、スタッフさんとの意思疎通もスムーズにできていたとしても、直接院長の目の届かない場所で診療を行うこととなるので、思いや考えが伝わりにくい、管理が大変になるなどの問題も起こりがちです。分院長が急に退職してしまい、代わりの分院長の確保が出来ずに閉院してしまうなんてことも起こりかねません。

そうならないためにも予め医院の仕組化や信頼できるDrやスタッフの確保をどうするかを考えて分院展開を進めていく必要があります。

また、分院展開前に「なぜ分院展開をするのか?」を、先生ご自身しっかりと整理されてから進めていくことが大切です。分院展開のコンセプトにもなりますし、その理由によって、分院開設の準備やマネジメントでより注意する点も変わってきます。

歯科医院の分院展開手順とポイント

分院展開の流れについては、大まかにお伝えすると次の通りです。

1.医院を医療法人化する
2.歯科医師(分院長)の確保
3.分院開設の場所選びと物件探し
4.DH、DAなどの人員体制の調整
5.マネジメントや採用の仕組みを導入する

それぞれポイントを詳しくお話していきます。

医院を医療法人化する必要性について

表題の通りですが、医療法で個人開設の場合には1診療所しか開設できないと定められているため、分院展開をする際は、個人開設から法人化しておく必要があります。

なかには、法人化をせずに分院長の個人名義で分院展開をしている例も見受けられますが、法律上も問題があるので辞めておいた方が良いでしょう。さらに個人名義で分院を展開する場合、分院長が辞めてしまった際に廃止手続きを行い、別の分院長が見つかったら改めて開設手続きを行う必要があります。

医療法人化していれば、許可申請と法人理事と管理者の入替えを行うだけなので、分院長が退職してしまった場合でもスムーズに手続きが出来ます。

ゆくゆくは分院長に、分院を譲渡・売却を考えているからと、個人名義で開設していたとしても、いざという時に折り合いがつかず、結局分院長が退職してしまったというケースも多々見受けられますので、しっかりと対応されることをお勧めいたします。

医療法人設立に際しては、形式的には医療審議会の審議を経ることにより都道府県知事の認可を得られ、登記を完了することにより医療法人の設立ができます。

また、2県にまたがる広域医療法人は厚生労働省の認可が必要なのでさらに時間を要します。先に場所を確保しても、法人の手続きが間に合わないということもありますので、スケジュールの確認も重要です。

医療法人化については、こちらで詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。

信頼できる歯科医師(分院長)の確保

分院を展開していくうえで、とても重要なのが歯科医師の確保です。分院の院長として働いてもらうため、いつでも先生の目の届く場所にいるわけではありません。

診療の方針や医院のコンセプトに合うかどうか、先生の考えや意思疎通が離れていてもスムーズに出来るかなど、見極める必要があります。

分院長を選ぶポイントは「分院長になる時・分院長を探す時の注意点」で詳しく紹介していますが、知性・技術性・人間性をしっかりと確認されてください。

もともと付き合いがあり、旧知の仲であればある程度安心ですが、新たに採用する場合は、いきなり分院長を任せる前に、勤務医として医院で働いてもらい時間をかけた方が安心でしょう。

分院の場所の選定と診療圏の考え方

分院の目的が「機能分化」なのか「診療圏の拡大」なのかによっても、分院の場所の選び方は大きくことなりますが、診療圏の拡大であれば、まずは、本院と診療圏がかぶらない範囲で、スタッフのサポートや院長先生ご自身が顔を出せる距離や時間で探されるのが良いでしょう。

有事の際のスタッフサポートの入りやすさや、院長先生が顔を出しやすい場所を選ぶことで、医院の風土や一体感は格段にあがります。

広域で分院を複数展開される構想があるようでしたら、まずは医院の仕組化を最優先に考えてから進めていくのがベストでしょう。

また、分院であっても、本院の開業時と同様に立地や物件の選定は重要です。

インサイトでは、本院の診療圏がどうなっているのか?などの分析を行ってからエリアを選定して物件をご紹介することも可能ですので、分院の物件をお探しの際でも、お気軽にご相談ください。

人員体制の調整とマネジメントや採用の仕組み

分院の開業場所が決まったらDAやDHの採用を行います。規模によっては、マネジメントや人員に割く時間や工数が増えるため、事務長などの採用も検討されてもいいでしょう。

また、分院長やスタッフがいかに働き甲斐をもって、分院に勤務するかというモチベーションを高めるための評価制度や、給与体系を設けるなどの仕組みをご検討されてください。

分院長の給与を売上の○○%と定めている場合もありますが、生産性の高い医院を作るために、売上連動ではなく利益連動型にするなどの方法もあります。

長期的な視点としては、分院長が退職してしまった場合の、次の分院長候補をどのように確保するかを考えておく必要があります。

もちろん分院長として共に頑張ってくれる信頼のおける歯科医師を確保することが大切ですが、経営者としては最悪の場合も想定して、分院長候補が育つような医院の教育体制を作り上げることが重要です。

歯科医院の拡大か分院展開のどちらがいいのか

ここまで、分院展開のポイントや流れについて紹介してきましたが「分院を展開すべきかどうか悩んでいる」「分院展開はどのタイミングで進めればいいのだろうか?」などお悩みの先生も多いかと思います。

まずは、医院の状況をしっかりと把握し、歯科医院の分院展開のメリットとデメリットでも簡単に触れた「なぜ分院展開をするのか?」のお考えを整理されてみてください。

歯科開業トピックスでも分院や医院の拡張の情報収集にお役立て頂けそうなコンテンツやサービスを展開していますので、是非ご覧ください。

法人・分院展開・医院拡張に関するコンテンツ

また、インサイトでは多くの分院展開のサポートを行ってきました。歯科開業トピックスではご紹介しきれない実際の事例や具体的なアドバイスなどをお伝えすることも可能ですので、分院に関するお悩みなどやご相談など、まずはお気軽にお問合せください。

タイトルとURLをコピーしました