歯科医院開業にあたり、郊外は集患が難しいのでは?と思われがちですが、そんなことはありません。
過去に歯科医院におススメの立地の選び方で解説した通り、地域の患者さんの動線をしっかりと読み取れば、集患は可能です。また、開業場所の立地!駅近と郊外の比較でも簡単に触れていますが、郊外ならではの立地や物件の特色を活かせば歯科医院を大いにアピール出来ます。
それでは、郊外での開業場所の決め方についてお話します。
郊外型にあわせた診療圏を決める
郊外では、地域住民の移動手段のほとんどが車になると考えられます。
患者さんが歯科医院を選ぶ理由は目的地までにかかる時間なので、診療圏と考えるべき範囲がそれで決定します。たとえば車で移動5分の範囲と決めるのであれば、かならずその時間に到達できる範囲を絞りましょう。
当然、車だけでなく徒歩や自転車などの交通手段についての範囲も考慮します。
郊外型診療圏の具体的な需要の予測
診療圏が決まったら、そこに通う潜在患者数を割り出します。
「国税調査の人口推計などを見ればすぐに把握できる!」と考えた方もいるかもしれませんが、実は国税調査で分かる地域人口は夜間人口なので、別に昼間人口を把握する必要があります。
たとえば、ご開業される歯科医院で10~20時の営業を考えるとすると、コアタイムに来患して欲しい人々は昼間人口が対象になるので、予測資料は慎重に選択しましょう。
潜在患者数はもちろん、その内容についても吟味する必要があります。エリアの世帯種別やその占有率はどうなっているでしょうか?デンタルIQがよほど高い地域は別として、歯科・歯医者さんに通うというのは、患者さんにとってそう気軽なものではありません。
そのため、普通の患者さんは通いなれたところに足を運び続ける傾向が高く、歯科自体が非常にロイヤリティの高いマーケットといえるでしょう。
そこに新たに参入するとなると、新規で自分の医院の患者さんになってくれる世帯種別がたくさんおり、かつその人達が通いやすく、競合医院がない場所をターゲットとしなければなりません。
郊外型立地で人が集まる場所を探す
需要の見込める地域が決まったら、診療圏の中で人が確実に集まる場所を探しましょう。人が集まりやすい・通いやすい場所を探すには、地域の患者さんの日常的に使う動線を推察する必要があります。
歯科医院におススメの立地の選び方で、詳しく解説していますのでそちらをご参考ください。
他にも、郊外(車商圏)ならではの注意点があります。
・並行している道路は車で入りづらいので来院しにくい
・Y字になっている道路、反対側道路からは車が入りづらいので来院しにくい
・碁盤の目状の道路上では、道が分岐するので安定した来患数が見込めない
・開業3年以内競合医院が近くにある場合は初診、再初診を取るのが難しい
郊外で集患できる開業場所のポイントについてお話しました。
今回は郊外で開業する場合にフォーカスしてお話しましたが、物件選定・資金・集患・開業の流れなどについてセミナーでも詳しくお伝えしています。
さらに、郊外では広い土地の利を活かし、大型ショッピングセンターや複合モールなど、巨大駐車場を有した大規模な施設計画が多くなります。
このような収益性の高い物件について、計画段階から情報を取得し契約を結ぶことができれば、大いに集患が出来ます。
しかし、そういった物件は出店側にとても人気で、情報が出回る前に業者間のやりとりで契約が決まってしまうことが多く、市場の流通に出回ることは中々ありません。
インサイトでは、各企業間と「機密保持契約」を取得しており、このような物件の案内も可能になっています。物件をお探しの方は、ご相談やアドバイスもうけつけておりますので、お気軽にお問合せください。
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