歯科のフランチャイズ経営はどうなのか?歯科のフランチャイズ開業の概要とポイント


歯科のフランチャイズ経営はどうなのか?歯科のフランチャイズ開業の概要とポイント

コンビニや、飲食店などで多くみられるフランチャイズチェーン。フランチャイズビジネスとは、加盟店がフランチャイザー(フランチャイズを展開する本部)から事業システムやノウハウ、看板などをパッケージとして提供して貰う代わりに、加盟金(契約金)やロイヤリティを支払い、双方が利益を得ていく事業形態の事を言います。

歯科においてもフランチャイズチェーンがありますが、歯科の場合は具体的にはどのような仕組みなのか、詳しく見ていきましょう。

歯科におけるフランチャイズチェーンの概要

現在、歯科で展開しているフランチャイズのパッケージ内容は2つの種類に大別できます。

一つは加盟者に治療法や経営ノウハウを伝授し、歯科医院を開業からプロデュースする方法です。もう一つは、ホワイトニングなどの自費分野の専門的な取り組みをパッケージ・ブランディング化し、その技術支援を行う方法です。それぞれの内容とメリットや問題点を見て行きましょう。

開業プロデュース型

加盟主が開業主(院長)となり、治療法や経営のレクチャーを事前に受けた上で、フランチャイザーが用意した物件で歯科医院を開業する、というスタイルが開業プロデュース型の方法です。オプションで人材採用やグループ活動への参加(勉強会・人脈作り)などの支援があり、それに対し別途ロイヤリティの発生があったりします。

メリットは何と言っても、開業までのスピード力と準備負担の軽減、安心感でしょう。SCなど集患に強い物件もグループの実績があるので契約締結しやすく、同じ理由で機材費用も抑えられるので費用面でも効果があります。

院長自身は経営や診療のノウハウを学んだ上で開業でき、開業前のスタッフトレーニングや当日の立ち合いもグループで支援してくれるので、様々な面で負担が減りますし、不安も解消できるでしょう。一人でいきなり開業できるかどうか不安、という方には心強いパッケージと言えます。

デメリットは、自分の開業理念がそのスタイルとかみ合うかどうかという点です。例えば、自分の得意な診療とパッケージの治療法が違う場合に、納得してそれを推進していけるかどうか。自分が診療を行う上で大切にしたいと思っている事が、グループの掲げる理念と同じ方向を向いているかどうか。それぞれかみ合えばうまく行きますし、そうでなければ続けるのが苦しくなる事もあるでしょう。

いずれにしろ、開業してしまえば開業主としての責任が発生しますし、一度できたグループとの絆も簡単にはどうこうする事ができません。まずは詳しい話を聞いた上で、自分の開業の理想と、フランチャイザーの理念をよく照らし合わせ、開業を考えていきましょう。

逆を言えば、適性のない方はフランチャイザーから採用されない事もあり得ますので、今の自分がそれに見合った能力や熱意を持っているか、という事も検討した上で契約を考えましょう。

また、最近では開業プロデュース型フランチャイズの派生として「のれん分け」的開業も増えています。後々は独立を考えている歯科医師の方が分院長として法人の一医院の立上げを担い、決められた期間勤め上げたらその医院を法人から買い取るという方法です。この方法だと、分院長として経営を学んでいた頃からのスタッフや患者さんもついてきますし、個人で開業するより資金調達がしやすいというメリットがありますが、独立までグループ内でうまくやっていけるか、買取時に条件で揉めないかなどの懸念もあります。

ロイヤリティといった分かりやすい収益契約で結ばれた関係ではないので、フランチャイズ以上にお互いの信頼関係や自分の適性などを考えた上で契約しましょう。

自費パッケージ型

ホワイトニングや入れ歯、予防歯科など、各方面の専門性に特化し、それにまつわる人材育成・商品展開を行うのが自費パッケージ型の事業方法です。商品の性格が分かりやすいので、加盟店に収益を上げて貰う事で専門分野の市場を育て、それによりフランチャイザーも増益を計るという循環型成長がより分かりやすく感じられるスタイルと言えるでしょう。

歯科としては自費の方が収益性・専門性が高く、他との差別化も図りやすいので、自費分野に特化したフランチャイザーが多く、「歯科の未来予測:自己負担金と自費診療」でも解説していますが、自費分野での成長が医院にとっても将来的な収益にプラスになると考えられます。

フランチャイザーは経営・接遇のノウハウ伝授や研修・フォロー、グッズの展開などまで手掛け、ブランディング化にこだわったパッケージ展開するところが多く、加盟側としては前述した将来の収益性のほか、スタッフ育成をフランチャイザーのシステムに任せられる、管理者が経営マネジメントを学べる機会がある、何かあった時に専門家のバックアップを受けられるなどといった点がメリットとして挙げられます。

一方で、ロイヤリティが高めですし、ブランディングイメージを守る為に今まで築き上げた診療のオペレーションそのものを変える必要も出てきます。開業プロデュース型と同様、フランチャイザーの理念ややり方に随従できるかどうか、スタッフもそれに付いてきてくれるかどうかが契約の決め手になりますし、フランチャイザー側の要件を満たさない場合は採用されない場合があります。

中にはブランディングイメージを守る為に内装の改装が必要な場合もあり、そうなると初期投資費用も相当額かかるでしょう。フランチャイザー側の要件をよく確かめた上で事業計画を立て、自分の医院にとっての導入の是非を検討しましょう。また、加盟を考えるのであれば、フランチャイザイーの採用条件に見合う医院作りを心がけましょう。

歯科開業におけるフランチャイズの概要についてでした。

開業していない方は開業をどうするか考える段階で開業プロデュース型のフランチャイズ加盟についても検討してみると良いでしょうし、開業後数年ほどで経営が安定し次のステップに進みたいという方は自費パッケージ型のフランチャイズ加盟を一度考えてみるのも良いでしょう。

いずれにせよ、自分が歯科医師として何を為したいのか、そのためにすべき事は何かというビジョンを明確にし、それぞれのフランチャイザーの理念と自分のビジョンを擦り合わせる必要があります。歯科医師としてのライフプランやキャリア設計の立て方ついては「勤務医か開業医か?いつが開業にベストなタイミングなのか」で詳しくお話しているので参考にして下さい。

また、フランチャイズ導入を考える前に、自分で開業する場合のビジョンを持っておかなければ何が良いのか比較検討する事もできません。自己開業にもメリットはありますし、場合によってはフランチャイズ加盟しなくても良いという判断に行き着く事もあります。

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