家賃が変わる?! 歯科医院テナント賃貸条件のポイント


歯科医院の家賃が変わるテナント賃貸条件

物件の歯科出店が決まったら、賃貸借契約を行います。
ここでも、注意するポイントはたくさんあります。自分の利益だけを追い求めた要望を出しすぎると、貸主との仲がこじれて取引自体がなくなってしまうこともあるので、慎重に対応しましょう。

歯科の賃貸借契約で知っておきたいこと
○不動産初期費用の意味を理解しよう!

不動産初期費用とは賃貸開始時の諸経費のことを指しますが、簡単にあげてもざっとこれだけのものがあります。

・前家賃
・敷金/保証金
・礼金
・仲介手数料
・火災保険
・初回の保証料(保証会社を利用する場合)
※スーパー等の場合、内監費、現場協力金 等

いずれも、何かあった時の保証費用や貸主・仲介者への御礼金といった役割を担います。敷金は家賃の担保として、歯科開業テナントでの相場は家賃6~10ヶ月分ほど必要なケースが多いです。(保証金とされる場合もあります。)礼金は大家への御礼金として家賃1ヶ月ほどが相場です。

また、歯科の場合は内装に1ヶ月間、指定医療機関申請の保険診療開始まで1ヶ月間の時間を要するので、場合にもよりますが最低2ヶ月分ほどのオープン前家賃が発生します。もちろん、契約する物件の諸状況に応じて変わりますので、これらはあくまで参考としてお考え下さい。

他にも事業用ということで個人賃貸の場合とはことなる部分もありますが、総じて一般の賃貸よりもかなり多くの初期費用がかかります。

○定期借家と普通借家契約のどちらがいいのか?

賃貸借契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。

・普通借家契約

借地借家法 第二十八条には次のようにあります。

建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。

この通り、貸主は正当な理由がない限り、借主の了承なく賃貸の解約をすることはできません。借主がいきなり追い出され路頭に迷うことのないように配慮した制度で、一般の住宅を賃貸する場合に多い契約です。

・定期借家契約

2000年3月から施行されており、「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」の成立を元に借地借家法 第三十八条に追加された制度です。

期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り~中略~契約の更新がないこととする旨を定めることができる

と条文にあるように、定期借家契約では契約期間通りに賃貸借契約が終了します。

どちらが良いかという判断は難しいですが、特に新築の建貸やSCでは、ほとんどが定期借家契約となります。定期借家契約の場合は契約期間に注意が必要で、SCの場合は底地契約が何年あるかも確認が必要です。医療法人の設立では、定期借家契約案件で契約期間10年以内の場合は認可がおりないこともあります。

○原状回復の考え方

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについて」によると、

原状回復とは、賃借人の居住、「使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること

と定義されています。
借りる時点にあった元々の瑕疵については回復する必要はありませんが、元々の瑕疵や残置物を契約で明確にしておかないと、退去時に回復を求められることがあります。

回復には当然費用がかかるので、このようなトラブルを回避するためには、引渡状態の写真をつける、区分表に細かく仕様を表記するなど、どの様な状態に戻すべきかの資料を契約書につけ、責任の所在を明確にしておく必要があります。

○工事費の負担

SCなどの工事費用に関しては、それぞれの箇所で甲乙丙(またはABC)の区分に分けることができます。

種別 箇所 費用負担
甲(A) 建物構造部分 デベロッパー側
乙(B) 空調、配電等の基本部分 テナント側
丙(C) 院内床、壁、天井、照明、什器 テナント側

費用負担は、原則として上図のようになります。テナント側とは、出店する側のこと。つまり開業する先生が負担する費用になります。案件により負担区分が変わってきますのであらかじめ確認が必要となります。

○退店時の条件

先ほどお話しした通り、閉店を決め撤退する時には原状回復を求められます。そのほかにも、

・解体費、原状回復費用
・解約予告期間中賃料
・解約時控除金(敷引き)
・中途解約違約金

退店の時にはこのような内容が求められます。テナントの場合、オーナーに対し閉店の告知を何か月前にするかが定められており、意思表示から実際の退店日までの賃料を支払う義務があります。最悪の場合、収入無しに半年近くも賃料を支払うケースもありますので注意して下さい。「解約時控除金」や「敷引き」とは、契約初めに支払っていた敷金を原状回復費用から控除してくれることを指します。

賃料や契約内容の交渉術

そもそも、立地に優位性のあるテナントの出店にはさまざまな業種から応募が殺到し、契約にこぎつけること自体が難しくもあります。いかにしてオーナーからの信頼を得て、契約を締結するか・・・そこには交渉技術が必要です。

テナント賃貸もビジネスなので、それに見合う自分のテナントのメリットを提示しなくてはなりません。当社ではしっかりとした事業計画を立案した上で、歯科開業と不動産交渉の現場に詳しいスタッフが交渉を行うので、この点を非常に効率よく進めることができます。状況にもよりますが、中には駐車場などのランニングコスト面で賃料に有利な交渉を進められる場合もあります。

しかし、なんといってもまず重要なのは、貸主と仲介する不動産業者との信頼関係を築くことです。開業すれば長い間借りる場所になるので、あまり強引な交渉をしては貸す側も良い思いをしないでしょうし、後々自分も気まずくなってしまいます。交渉は慎重に行いましょう。

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