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駐車場の幅の取り方やポイント!入りやすい歯科医院の駐車場とは?

歯科医院へ入りやすい駐車場とは
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歯科医院の物件を選定する時に見ておくべきポイントについては、過去にも紹介してきました。今回はその中でも、駐車場の注意点について紹介していきたいと思います。

診療圏が車商圏で開業する場合は、駐車場の入りやすさも医院の集患に影響がでます。患者さんが歯科医院に入るまでには様々な心理的な圧迫があります。歯科の物件内見時のチェックポイントでは、建物に入る時の心理的圧迫となる要因について話しましたが、駐車場でも同様の事が言えます。

それでは、歯科医院に入りやすい駐車場とはどのようなことに注意すれば良いのでしょうか?

出入りがしやすい駐車場の大きさとは

歯科医院への出入りがしやすい駐車場の大きさ

駐車場の大きさは最低限、普通乗用車が停めるのに問題ない大きさを擁する必要があります。

自動車は、告示で定める方法により測定した場合において、長さ(セミトレーラにあつては、連結装置中心から当該セミトレーラの後端までの水平距離)十二メートル(セミトレーラのうち告示で定めるものにあつては、十三メートル)、幅二・五メートル、高さ三・八メートルを超えてはならない。

道路運送車両の保安基準

とあり、普通自動車の幅は2.5mまでとされています。

内、小型車の規格は幅1.7m以下、長さ4.7m以下、高さ2m以下になるので、一般的な駐車スペースは幅2.5m、長さ5mと言われています。

実際に、東京都都市整備局「総合駐車対策マニュアル―総合的な駐車対策の推進―」(平成19年1月)では、駐車マスは小型車で幅2.3m・長さ5.0mが原則とされています。地方自治体ごとに原則の指定等がありますので、開業場所に応じて対応しましょう。

駐車スペースで最近よく見かけるU字ライン(二重ライン)の境界表示は、幅が大体3m程あり、左右に余裕があるので駐車がしやすく、ベビーカーや買い物カートなどの出入りもしやすいというメリットがあります。

東京道路整備保全公社「駐車場ユニバーサルデザインガイドライン」(平成19年2月)によれば、ゆったり駐車スペースは幅2.7m以上、長さ5.4m以上、二重ラインの間隔は80cm程度が望ましいとされているので、地域の患者さん層に合わせてチェックポイントにすると良いでしょう。

道路からの距離や、車室に面した車路幅は6mは必要です。こちらも東京都都市整備局を例に上げると、第4章 駐車施設整備計画編(1)前面道路の幅員(3)車路・車室で具体的な要件と数値が定められているので、開業地域の取決めを確認しておきましょう。

車の造りそのものを考えても、その程度の車路幅がなければ駐車が難しくなります。特に後部からの退出は厄介ですし、切り返しのし辛い駐車場はドライバーなら誰でも避けたいものです。

大型車や車いすの方の来院を考える場合にはもっと大きな駐車スペースが必要になるので、診療スタイルに合わせて準備しましょう。

駐車場を見るときのチェックポイントは?

歯科医院の立地選定でみる駐車場のポイント

まずは立地について、角地であれば視認性が良く、2箇所からの車の出入りが見込めます。

しかし、道半ばにある中地では出入口が1箇所になり、手前にある建物や看板などが視界を邪魔する場合もあるので視認性や出入りのしやすさをいかに確保するかに気を配らなければなりません。

また、敷地内の駐車スペースの位置も重要になります。

車の進行方向に対して手前に駐車場があり、奥に建物がある場合には、走行中の車からも駐車場がどれくらい空いているか、どの位置から出入りすればいいかなどが見えるので入りやすくなりますが(図①・②)、車の進行方向に対して建物が手前にある場合は、奥にある駐車スペースが見えず、どれくらい空いているのか、どこが出入口なのかが分からないので車でアクセスし難い印象を与えてしまうでしょう(図③)

同じく視界性・視認性の理由から、間口から路面の見通しが良いかどうかも注意しておく必要があります。

例えば、ドライバーの目線の高さに植え込みや看板があると、路面の様子が見えず通行する車を確認するのに身を乗り出さなければならなかったり、駐車場内の様子が見えずに中から出ようとした車と衝突しそうになったりする事もあります。

後は、排水溝の場所にも注意しておくと良いでしょう。

大体の場所は排水の配慮がなされていますが、もし間口の水はけが良くない場合、環境によっては入り口に水が溜まりやすく、天候が荒れる度に車を乗り入れるが大変になってしまいます。

もちろん、駐車スペース内の動線も考え、ゴミ置き場や看板など、駐車の妨げになる物がないかどうかも十分にチェックしましょう。

ショッピングセンターや複合商業施設などは、巨大な駐車スペースがあらかじめ用意されている事が多く、集患には他業種との相乗効果も見込めるので、車商圏では非常に有利になるでしょう。

しかし、そのような物件は人気が高く、供給も少ないのが現状です。計画は1~2年前から動いていますが、流通に出た途端に業者間取引であっという間に申込みが埋まってしまいます。

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いくつかのポイントをあげましたが、どのような環境においても、患者さん目線に立ち、通院しやすい場所なのかどうかに重点を置くようにしましょう。患者さんが来院してくれる医院を作らなければ、成長はおろか経営の安定はすら望めなくなってしまいます。

他にも物件選定に必要な要件は様々ありますが、当社では物件選びのポイントをはじめ、歯科開業で必要な事のノウハウを体系的にお伝えするセミナーを開催しています。お申込み・詳細は専用ページでご確認ください。

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