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資金調達前に必見!歯科開業資金の借り入れを抑えるテクニック

歯科開業資金の借入テクニック
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歯科の開業では、ほとんどの方が金融機関からの借り入れを行うことになるでしょう。しかし、歯科開業の資金を借り入れるということは借金をするという事になるので、できる限り避けたいところですよね。

自己資金が多ければ借入額も少なく済みますが、誰しもがいつでも貯蓄などの資産に余裕があるとは限りません。

そこで今回は、歯科開業資金の借入額を抑えて、借金のリスクを減らすテクニックを紹介します。

テクニック ①投資の優先順位を決めておこう

開業の時の借入金をなるべく減らしたいというご相談を先生から受けた時、当社では、まず投資の優先順位をつけることをお勧めしています。

たとえば、ユニット4台・40坪程度の物件で開業したい方でも、借入金を抑えたいのであれば、初めのユニット導入数は3台に留めるなどといった方法も効果的な手段です。

こうすると当面の機材代でユニット1台分は減額できますし、設置ユニット台数に必要な部分だけの内装工事を行えば、工事費用も30坪分だけですみます。残りのユニット1台と10坪の運用は、将来経営が安定し、増患に応えるタイミングで行うと良いでしょう。

ユニット増設については「ユニット増設時期の目安」で詳しく解説しているので、参考になさって下さい。

開業直後は「経営の早期安定を図り、医院を存続させること」が最優先事項になります。そして、その達成の見込みが立った時に初めて「医院の成長(増収)」が優先事項になるでしょう。

医院存続の為には集患と収益を安定させなければならず、医院を成長させるには新たな人材採用や設備投資などの検討が必要になります。

これらを開業時にすべてやろうとすると開業前に用意すべき事業資金も莫大になりますが、優先順位を分けて考える事ができれば、開業時は収益を安定させる為に必要最低限な設備導入を行い、それ以上の物については将来的に収益が安定した時点でそろえる、という段階的投資の選択肢も生まれ、初期の借入金を抑えることが可能になります。

一括投資と段階的投資のどちらが正しいという事はありませんが、このような考え方も借り入れを抑えるための一つのテクニックとして覚えておくと良いでしょう。

同じように、機材選択も方法を工夫すれば借入金を抑えることができます。

導入する3台のユニットの内、1台は高額なハイスペックモデルにし治療中心にあて、残り2台は費用を少し抑えた機種にしてクリーニングや検診を中心に運用するなどすると、初期の借入金を抑え、いずれ行うユニット増設の資金準備に備える事ができます。

レントゲンも同様で、将来の収益・増患に応じた段階的な投資を行うことで初期の借り入れを抑え、次の段階の準備をすることができるでしょう。

もちろん、段階的な投資を行うためには事業計画に将来投資の内容も盛り込み、成長戦略に則したマネープランを確実に実行していく必要があります。

そのためにも、歯科開業のスタートを成功させた上で、将来投資の為の増収を図らなければなりません。開業地の環境や診療スタイルから実際的な集患(=収入)を予測し、得た収益を何にいつ投資するのかという事も具体的に考えて事業計画を作成しましょう。

事業を始めるにあたり、事業資金の借入を行う事は必ずしもリスクになるわけではありませんが、資金の運用方法や集患戦略を誤れば収支がうまく回らず、返済が滞り歯科医院の危機に瀕する事もあり得るので、気を付けましょう。

テクニック ②歯科開業向け金融商品の特性を把握する

金融機関からの借り入れは、借入期間や対象内容に応じて金利が変化します。歯科開業に強い金融商品を把握しなるべく低金利での借り入れを行うと、総じて返済金額を減らすことができます。

借入金そのものを減らす方法ではありませんが、返済額を減らすテクニックになるので、こちらも併せて覚えておきましょう。

歯科開業に強みのある事業資金の調達先については「インサイトの歯科開業セミナー」や「歯科開業でよくある4つの資金調達先を紹介」でも触れていますのでご参考ください。

テクニック ③借入のタイミングを知っておこう

もう一つ、開業までのスケジュール管理をきちんと行うことも借入額を抑えることにつながります。

歯科開業にあたり、開業日に合わせて契約した賃料・光熱費の支払いが生じますが、収益は診療を開始しないと得られません。その為、不足の事態などで開業が遅れると収入ゼロのまま余分な運転資金が発生することもあります。

運転資金も事業資金から賄うので、借入金を減らすにはこのような余分な運転資金を無くすことも重要なテクニックになります。

諸々の支出開始日と診療開始日にずれが出ないように注意し、借り入れと返済が滞りなく行えるように計画的な開業を行いましょう。歯科開業のスケジュール管理方法については「歯科医院の開業スケジュールのたて方」で解説しています。

借り入れを抑えるテクニックについてお話しました。

歯科開業に向けた事業計画の立て方、資金調達の具体的な手順などについては、弊社セミナーでより詳しく解説しています。実際に金融機関とどのようなやり取りをするのか、金利はどうなのか?など、歯科開業の現場に携わっている専任者が講義を担当するので、旬の情報なども直に聞けるチャンスです。

自分が開業する時は具体的にどうしたらいいのか?など、これから開業をお考えの歯科医師の方には個別相談も承っております。WEBフォームにて、具体的なご相談をお寄せ下さい。

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