歯科医院を開業しようと考え始めた多くの先生が、ご不安に思われる資金調達。今回は「自己資金が少ないけど開業を進めていきたい」という先生におすすめの、開業の資金繰りに関するポイントやテクニックについて紹介します。
歯科医院の開業に関わる資金については過去にも紹介していますので、ご参考にしてください。
上記の記事でも紹介していますが、歯科医院を開業しようと考えた時に、自己資金1,000万円を目標にしている先生が多いようです。それでは、その自己資金を貯めるために出来ること・資金繰りのポイントなどについて紹介していきましょう。
自己資金が足りない時は、自分の収支現状を見直す
そもそも開業の為の自己資金が足りない原因は何なのか、それを把握しない事には資金を得る為の手立てを決める事もできません。
その為にも、まずは自分の今の収支状況を厳しく見直し、その中で不要な支出があれば、余分なものをカットして貯蓄に回していきましょう。
例えば、職場のスタッフや後輩をよく飲食店などに引き連れては気前よく振舞ったり、ちょっとした日々の買い物が豪勢になりがちだったり・・・その時は良いかもしれませんが、これらの費用も積み重なれば膨大な支出になります。
「給料が出たばかりだから、大丈夫!」などと場の勢いに任せてどんぶり勘定で終わらせない事が肝心です。まずは簡単なもので構わないので家計簿をつけるなどして、目標に向けて節制する努力をしていきましょう。
また、生命保険なども勧められたまま「何となく心配だから」と複数の保険に加入していて、不必要な保険料を払ってしまっていないかなどの見直しも必要です。
もちろん、支出を見直すとは言っても、何でもかんでも切り詰めていいという訳ではありません。
国民年金については、必ず支払っておく必要があります。もし未納があれば保険医登録が認められず、開業後にメインとなる保険診療ができなくなってしまうので注意しましょう。また、カードやローンの支払は払い終えておきましょう。融資審査において、負債はマイナスポイントとなります。
払うべき支出は必要経費と考え、収支の中に織り交ぜた上で貯蓄を捻出していきましょう。
なるべく早めに、積立預金を開始!
開業を目指すのであれば、資金繰りの為に一日も早くお勧めしたいのが金融機関などを利用した自動積立預金です。収入をすぐに積み立てる事で支出を根元から絶てば、必然的に自由に使える金額も限られますよね。
また、この方法は強制的に支出を押さえ貯蓄を増やすだけでなく、金融機関からの事業融資を有利にするというメリットもあります。
融資の担当者は、融資を受けようとする本人の資金繰り状況なども審査の上で見ていくので、自動積立預金を行っていたとなれば、開業の為に前もってコツコツとお金を貯める事のできる計画性がある人と判断してくれます。そのような信頼を得ておくと、融資審査もプラスに動きやすくなるでしょう。
それでも足りなければ、収入を増やそう
前述の方法で支出をギリギリまで減らしても自己資金が足りない場合、残された手段としては収入を増やすしかありません。
仮に常勤で週に5日働いてあるのであれば、夜間や残り週2日は他の歯科医院でアルバイトをするなどして、地道に収入を増やしていきましょう。この方法で年に何百万と収入を増やし、開業にこぎつけた先生も実際にいらっしゃいます。
とはいえ、毎日働くとなれば体力面に支障が出る事もあるでしょう。まずは不要な支出を抑える事から始めていきましょう。
いかがでしたしょうか?
ひょっとしたら不動産などの担保利用や、金融機関への裏技的な内容を想像していた方もいらっしゃるかもしません。当社のブログでも紹介している通り、歯科開業に有利な金融商品や融資の受け方のテクニックは確かにありますが、それは歯科開業で必要となる多額の事業資金をまかなう為の手助けに過ぎません。
融資を受ける為にも自己資金はある程度必要ですし、融資返済の能力を見定めるには日頃のお金の使い方や資金繰りの方法も重視されるでしょう。何より、歯科開業という自分の夢を叶える為の資金繰りです。まずは自分でできる事を最大限にやっていきましょう。
また、歯科開業を成功させる為には、他にも解決しなければならない問題がたくさんあります。
医院の立地や物件をどうしたらいいのか、歯科の需要が将来どのように変わり、その変化に応じた集患をどうすればいいのか・・・このような開業の流れから集患の方法までを1日で分かりやすく解説するセミナーを用意しています。
足りない自己資金の貯め方は、何となくやり方はつかめたものの、自分の場合には実際何をしたらいいのかよく分からない・・・という事もあるでしょう。もし歯科開業資金に関する疑問やお悩みなどございましたら、お気軽にご相談ください。
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