歯科医院経営講座⇒歯科衛生士を派遣してもらいたいと思ったら


歯科医院の経営・マネイジメントの事例を交えたケーススタディを紹介します。歯科医院経営事例シリーズをまとめて読みたい方はタグの「歯科医院経営講座」をクリックしてください。
院長、こんなときどうしますか?
~歯科衛生士を派遣してもらいたいと思ったら~

<ケース>
4年前に都内で開業したインサイト歯科医院では、開業以来勤務していた衛生士が結婚することになり、求人サイトや求人雑誌を使って後任を探しているのですが、なかなか応募がこなくて困っています。

このままでは来週末には、衛生士がいない状況になりかねません。

そこで院長はこの際、衛生士派遣で急場をしのごうと思ういましたが、どんな点に注意をすればよいのでしょうか?

○歯科衛生士の派遣

歯科衛生士の派遣注意点

最近では、衛生士の採用に非常に苦労している医院が多くみられます。歯科衛生士資格保有者約23万人に対して、実際に勤務している衛生士はわずか10万人で、残りの13万人は就労していないという現実があるのです。これでは、採用に苦労するのも当然です。

しかし、院長が考えているように安易に歯科衛生を派遣してもらえば良いというわけにはいきません。なぜなら、歯科衛生士は「士」業といって、派遣禁止業種とされているからです。

また、労働者派遣法では、医療行為に携わる仕事への「単純な派遣」は特殊な場合を除き禁じられており、これを知らずに派遣を行なっている業者もあるようなので、十分に注意が必要です。具体的に衛生士を派遣してもらうにはどうしたら良いのでしょうか?

答えは、紹介予定派遣を使用するのです。

紹介予定派遣とは、将来的に正社員雇用に切替えること(職業紹介に切替えること)を前提として、一定期間内で派遣労働をするというシステム。派遣期間はいわばお互いを見極めるお見合い期間のようなものと考えるとわかりやすいでしょう。

その派遣期間は最大で6ケ月間。つまり、半年かけて医院側も衛生士側も一緒にやっていけるかを見極めることができる仕組みです。しかも、双方の合意があれば6ヶ月間以内に職業紹介に切替えて、正式雇用することもできますし、どうしても職場が合わない時は途中で派遣終了することも可能です。

医院側からみると当初は派遣料を支払ううえに、雇用時には紹介手数料を人材紹介会社に払わなくてはならないので、一見コスト高にも見えますが、面接のみで、技術力があるか、応対が良いか、積極性があるかなど医院で必要とする人材であるかどうかを見抜くことができる院長はほとんどいないのでないのでしょうか。

求人広告にコストをかけて募集し、せっかく採用したにも関わらず、わずか1ケ月で「辞めさせてください」などと言われることを考えると、実は割安ではないでしょうか?