歯科医院の売上の考え方!1億越え歯科医院を目指して出来ること


売上の考え方と1億越え歯科医院を目指して出来ること

過去に、歯科医師の需要と供給について触れた時に、経営成績の良い歯科医院と経営の悪化している歯科医院とに二分化が進んでいると解説しました。

【参考】対10万人あたり歯科医院数と歯科医師数と需要と供給

誰しもが、経営が苦しい医院を望んで開業するわけではありません。医院の経営安定化には、医院の売上や利益・固定費・人件費などを理解し、医院の現状を踏まえた上で次のステップをどのようにしていくのかを考えることが重要です。

その指標として、まずは1億の売上を目標とする医院様も多くいらっしゃいますが、これは個人開設の医院経営でぶつかる一つの壁でもありますし、達成し得る現実的な数値でもあります。

ただし、開業する事だけに満足し、漫然と経営するだけではこの売上は成し得ません。

売上1億円を超える歯科医院を作るために1日どれ位の患者さんに来てもらえばいいのか答えられますか?まずは、売上についてしっかり理解することが大切です。

○売上1億円を超える歯科医院を作るために開業前から出来ること

儲かる歯科医院と儲からない歯科医院の違いでもお伝えしていますが、立地、物件の認知性、広告集患に課される一定の条件をクリアする事が、まず最低条件になります。

それぞれ抑えるべきポイントについては、下記リンク先の記事でお伝えしているので参考にして下さい。

【参考】
歯科開業に適した物件・立地の選び方
歯科医業での広告・集患戦略

売上を上げるのには他に求められる要素があります。それは、ビジョンをしっかりと持っておく事です。

厚生労働省が発表した第21回医療経済実態調査の報告(平成29年実施)を見ると、2016年における個人の歯科診療所の医業収益は3,910万円、平均ユニット数は3台となっています。

切りよく年商4,000万円と考えると、この売上ベースを実現するには月の売上が333万円必要になりますね。後は、それだけの収入を得るのに1日何人の患者さんを診ればいいか?と考えれば、おのずと1日の達成するべき目標が見えてきます。

仮にレセプト1回の平均を600点とすると、1ヶ月20日間の診療を行うのであれば、1日に28人の患者さんを診れば目標を達成するでしょう。この平均の売上を年商1億に引き上げるには、月の売上は833万円必要になります。同じ様に計算すれば、1日に集患すべき目標数値が分かりますね。

後は、その目標数値を実現する為に、以下の項目について具体的なイメージを持っておく必要があります。

・クリニックの規模:ユニットを何台入れる事ができるか
・ユニット1台の売上:自分のやり方だと1台に何人/分、売上/日の診療ができるか
・スタッフ:上記の売上を実現するには、どんな体制が必要か

1日の売上を達成する為に、ユニットは何台必要でしょうか?常勤医師、衛生士、助手をそれぞれ何人揃え、そのユニットをどう運用しますか?自身の診療スタイルもありますので、適正な設備とスタッフをそろえ対応に当たりましょう。

「そんなにきっちり考えなくても、何とかなるのではないか?」などとのんびり構えていては、1億の売上を作る事はできません。目標を決めたのなら、そこに向かい何をすべきなのか、開業前からこのようなビジョンをしっかりと持つようにしましょう。

後は、集患できる医院作りをしていきましょう。

設備やスタッフを揃えても、患者さんが自分の医院に通い続けてくれるとは限りません。患者さんが通いたいと思ってくれるような医院にする為には、設備を患者さん目線で作り上げる事はもちろん、自分の診療方針や医院理念をはっきりとさせ、一緒に医院を支えてくれるスタッフにも目的を共有していく必要があります。

これを実践する為にも、開業前から運営の方向性をきちんと考えておきましょう。また、この業界も競争社会ですので、他の競合との差別化を図る事も重要です。参考のリンク先で競争戦略についてお話しているので、参考にして下さい。

【参考】
歯科医院における基本戦略の差別化と集中
知っておこう!競合に勝つための開業要素
サービスとしての医療?これからの歯科医院

○医院の早期安定化が図れたら、行うべき次のステップ

開業前にいくら戦略を立てても、開業後に蓋を開けてみたら思い描いていた計画とは異なる結果になる事もあります。そんな時はすぐに計画を見直し、戦略を立て直しましょう。

1日の来患数はどのように遷移しているのか、スタッフの数は足りているか、実際に発生している経費内容は妥当か、全てを見直し売上を上げると共に、適正な利益を得られる経営を行わなくてはなりません。

【参考】
経営指標を考えよう!歯科医院で目指すべき数値とは??
「歯科医院の広告費用対効果」広告を出す前に抑えておくべき3つの事

また、来院してくれる患者数が安定しているのであれば、患者さんのロイヤリティを上げて通い続けてくれる仕組みを作りましょう。診療の効率をアップして今よりたくさんの予約の受けられる様に工夫したり、リコールはがきにオリジナリティを出して、自医院への定期健診を促したりするのも一つの手です。

顧客満足度があがれば、口コミなどで集患が広まる事も考えられます。スタッフの協力も得て、接遇や各作業の質の向上も図りましょう。かといって、締め付けを厳しくしすぎてギスギスしては患者さんも寄り付かなくなります。患者さんが過ごしやすい雰囲気作りも心がけましょう。

【参考】
歯科医院の広告!チラシや印刷物の種類と利用シーン
WEBから読み解く患者さんのギモンとロイヤルティ向上

患者さんの数が増えてくると、今度はユニット数の見直しも必要になります。増設時期や経費については参考リンク先に掲載してありますので、参考にして下さい。

【参考】
歯科ユニットをいつ増やすのか?増設時期の目安

このようにして患者さんを増やし売上をコツコツと積み上げ、目標の金額に達している医院様もいらっしゃいます。これといって派手な施策ではありませんが、うっかりすると見落としがちな事がいくつかあったのではないでしょうか?

何より、自分一人では達成できない大きな目標です。スタッフも含め、医院の組織力を培いながら課題に取り組んでいきましょう。

コンサルティングとして実際に現場のお話をお伺いしてみると、3年で年商6000~7000万、5年後には1億の売上を達成している医院様もいらっしゃいます。経営が右肩上がりで推移しても、5年で年商6000~7000万を達成していれば順調な方ですので、これはかなりの好成績と言えるでしょう。

医院の売上を上げるには、開業前から綿密なマーケティング調査を元に立地・物件を決め、集患戦略を立てるという基礎作りをしておく事が重要になります。売上1億円を目指すのに効果的な開業を進めたいのなら、まずは開業前にすべき事のポイントを押さえましょう。

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