【歯科医院を継ぐか独立かで悩んでいる方必見】親族での医院継承のメリット・デメリット


歯科医院の継承か開業か

ご両親やご親族に歯科医師がいらっしゃる先生で、開業を意識し始めた時によく伺う「両親や親族から医院を継承しないか?という話が出ていて悩んでいる」というお声。確かにご両親や親族の「自分が培ってきた医院を継承してほしい」という意図をくみ取って継承し、上手く行けば万々歳です。

患者さんやスタッフも引き継げ、開業の資金も抑えられるのでメリットも多いように感じますが、残念ながら医院継承はデメリットが多く、新規で開業するより難しいのが現実です。

継承とは少し異なりますが、メリット・デメリットの理由や注意点が近しい、居ぬきでの歯科医院開業について過去にご紹介していますので、そちらもご参考ください。

居抜きで歯科開業!メリット・デメリットと注意点
歯科医院経営講座⇒居ぬきの物件を買おうと思ったら?

歯科を継承するか悩んだら?歯科医院の継承7つのチェックポイント

歯科医院を継承するか悩んだら、まずは継承のメリットとデメリットを挙げ、それぞれのポイントがクリア出来ているかどうかを考えてみてください。

○歯科医院継承のメリット・デメリット
項目 メリット デメリット
建物・設備 消耗具合や承継時の耐久性に問題なければそのまま使うことができる。 消耗具合や承継時の耐久性に問題があれば、修繕・買換えの検討が必要。
経費・期間 建物・設備の修繕や買換えがなければ、新たな購入経費やメンテナンス料は不要(リフォームで済めば建替えの半分程度になることもある) 建物・設備の修繕や買換えがあれば、相当な費用と工数が掛かる。ほか、承継の形態により営業権や設備の譲渡費用・相続税・維持費・固定資産税・残債・リースなどの支払いが生じる。
認知度 認知度が高い(開業年数・実績にも応じる) 認知度の高さゆえに元のイメージが強く、新規の患者さん確保が難しい場合がある。
集患 既存の患者さんがついている(※) 将来的に既存顧客は減るので、新患の確保が必須。
立地 今まで通りの安定した診療圏(競合の新規歯科が近くにある場合を除く) 新患の確保が難しい(継承する歯科医院の開業場所・立地などにもよる)
収益 固定費が浮く分プラス 元々の経営状況が良くなければ、収益の回復は相当困難。
スタッフ 既存スタッフを引き継げる 長期の労働力確保が困難な場合がある(既存スタッフの生産年齢人口比率に応じる)

※…カルテ・患者さんデータの引き継ぎについては十分な配慮が必要になります。目的外利用は法に抵触する可能性があるので、患者さんの同意書を得るなど適切な処置を行いましょう。

承継については子に引き継ぐか、第三者に引き継ぐかでも注意すべき点や経費は大きく異なります。まずはどのように承継するのかを考え、その方法での注意点やメリット・デメリットを細かく検証しましょう。検討項目が多く手続きも煩雑なので、できる限り早めに検討しておくことをおすすめします。

相続、譲渡(売却)、残債、リース、承継後の固定費、設備の耐久性・・・承継にかかる経費や手続きをすべて検討した上で、一からの歯科開業ではどのくらいの費用がかかるか歯科開業を新規でする場合には何をどのように進めればいいのか歯科開業に有利な現代の立地条件など比較検討し、新規開業と承継のどちらの方に経営のメリットがあるのかを吟味しましょう。

また、親の代から通ってくれている患者さんがいたとしても、新規の患者さんが入らない限り来患数の増加=増収増益にはつながりません。継承した後のクリニックの収益を上げるには、それなりの労力をともなうでしょう。承継前の経営状況によっては、この要素が存続に影響を及ぼす事もあります。

親世代からの継承を考えるとなると、継承元の年代がだいたい50~60代辺りと伺うケースが多いのですが、仮にその世代が30~40年前に開業した医院である場合、当時は住宅街に囲まれた立地、築40年ほどの住居付きタイプでの開業型が多く見受けられました。

しかし、このような環境では、現在の地域医療ニーズに対応した医院を作り新規集患を確実に得ることが、とても難しい課題になります。

医院を引き継ぐ側にとって歯科経営は生涯をかけての事業になりますし、この収益で自分とスタッフの給与を賄わなければなりません。継承後に安定的な経営が出来るのかを熟慮し、ベストな判断を下しましょう。

○歯科医院の継承チェックポイント
チェック 内容
現状の設備で、地域ニーズに即した医療提供が可能。
元々集患力のある立地で、新規患者の獲得が確実に見込める。
新規開業より、経費がかからない。
(設備入替・修繕、相続・譲渡(売却)、残債・リースには特に注意)
この先長く在籍可能なスタッフが必要数揃っている。

もちろん、このチェックをクリアするだけで継承が成功するわけではありませんが、最低限これだけのことができなければ継承での成功は難しいでしょう。

環境にもよりますが、判断材料としてお考え下さい。

歯科医院を継承するか、新規で開業した方がいいのか悩んだら、情報収集として新規開業の流れや準備すべき事を把握しておくのも良いでしょう。インサイトではこのような歯科医院開業の情報収集に役立つセミナーを随時ご用意しています。

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