歯科開業全般

歯科医院の開業を失敗させない為の7つのステップとチェックポイント

歯科開業の失敗
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歯科医師の方で、歯科医院を開業しようと考えても、何から手をつけたらいいのかわからないという方もよくいらっしゃいます。治療が主業務である勤務医の方ならそれも致し方ないことですが、開業するとなれば経営者として何をすべきか把握しておかなければなりません。

そこで、安定して集患できる歯科医院の開業に失敗しない為の、7つのステップとチェックポイントをご紹介します。

1.まずは必要な情報を収集しよう

冒頭でもお伝えしましたが、開業するための知識を勤務医時代から持っている人はそういらっしゃいません。その為、まずは開業に何が必要なのか情報を収集することが大切になります。

【情報収集のチェックポイント】

  • 歯科医院開業の現状と将来の予測や業界の全貌が把握できた
  • 開業の進め方や流れが分かった
  • 開業を進めるためのポイントや注意点が分かった
  • 歯科医院を経営していく為の資金調達方法やキャッシュフローが理解できた

開業はどう進めたらいいのか?何に注意しなくてはいけないのか?いつまでに何をすべきなのか?など、分からない事だらけな現状を抜け出すため、セミナーに参加したり、本やネットを見たり、開業している知人の話を聞くなどして幅広く情報を集めましょう。

歯科開業について、短時間で全体像を理解するのに役立つセミナーは、当社でもご用意があります。物件・資金・集患・業界の将来予測を主軸に、実際の開業に何が必要なのか生の声で聴く事ができるセミナーとなっております。

2.自分が開業したい医院のイメージを膨らませビジョンを決めよう

さまざまな情報を集めていくと、自分が開業したい医院のイメージが少しずつ出来てきたのではないでしょうか?ビジョンが決まれば、その後はそのイメージを実現していきます。

【医院イメージを考える時のチェックポイント】

  • どのような内容・スタイルで診療していくかが決まった
  • 自分が開業したいエリアや地域が決まった(あまり絞らず広い範囲でも可)
  • ビジョンにあった物件のタイプが決まった
  • 開業のためにかかる費用などのあたりをつけられた

開業したいエリアをどこにするか?自宅や実家からの通勤時間はどれくらいか?そこで物件を探す際にどのようなテナントがいいのか?広い戸建て?それとも、人がたくさん集まる商業施設や、他クリニックと連携できる医療モール?その中でも、内装をある程度流用出来る居抜き物件にすべき?…等々、諸々の要件を想像しながら、イメージを固めていきましょう。

もちろんお金の問題もあるので、あまりに突飛で実現不可能な想像はNGです。1で集めた情報を活かしながら、自分の理想を実現できる、現実的なプランを考えてみましょう。

3.開業場所を決めよう

2で考えた内容を基に物件を探していきます。実際に物件を探していく時は、その場所で集患できるのか、自分の診療したい内容が地域のニーズにあっているのかなどを具(つぶさ)に確認しましょう。

【開業場所を決める時のチェックポイント】

  • 診療内容と地域の特性・ニーズはマッチングしている
  • その場所の視認性が良く、認知してもらえる場所である
  • 人が集まりやすい場所で患者さんは来院しやすい場所である
  • 競合で直近3年以内に開業した医院がない

物件を借りるには賃貸借契約が必要になります。賃貸期間や営業時間、工事や費用の取決めなど、歯科開業に関わる点についてよく注意し、契約に臨みましょう。人気物件であれば、並み居る出店申し込みの中から契約を勝ち取れるだけの対応も必要になります。

4.事業の計画を建てて、資金の調達をしよう

歯科開業には多額のお金が必要で、およそ5000万はかかると言われています。まずは自分の開業にはいくらの資金が必要なのか全体額を算出し、自己資金で賄えない場合は親族や金融機関などからの借入を検討しましょう。

【資金調達をする時のチェックポイント】

  • 開業にかかる資金と内訳が具体的に決まっている
  • どこからどれだけ借り入れ、どのように返済するか算段がついている
  • 金融機関が融資に納得できるだけの事業計画表を作成し、自信を持って面談の臨める
  • 事業計画表に則った医院経営を、責任を持って遂行できる自信がある

ここで大切になるのが事業計画表です。医院開業後のキャッシュフローや成長戦略も考え合わせ、具体的な収益目標を設定し、金融機関からの融資を受けられる様にしましょう。

5.医院をつくり、経営を支えていけるチームを作ろう

物件の内装を整えてオープンすれば、診療を行えるというものでもありません。

【医院を作り上げていく時のチェックポイント】

  • 医院のコンセプトにあった内外装デザインになっている
  • 患者さんの動線や目線にあわせた看板になっている
  • 患者さんにとって快適な環境が整えられている
  • 必要な人材の要件が決まっており、いつでも募集の依頼を行うことができる
  • 就業規則、教育内容や教材なども準備してあり、受け入れ態勢が整っている

コストが必要な内装や外装・看板だけでなく、院内の環境も患者さん目線で考えることが大切です。また、他の常勤医師や衛生士、助手、受付など、スタッフの力を得て初めて医院としての運営が可能になります。

6.効果的な広告宣伝で集患しよう

患者さんに来院頂くには、周辺地域の方々に医院を認知してもらう必要がありますが、使い方によっては広告が認知に効果的な集患ツールになり得ます。

【広告宣伝を行う時のチェックポイント】

  • 医療広告規制に反しない内容になっている
  • 自分の医院に来院してくれるターゲット層に合った媒体で広告を出せている
  • 診療内容の認知につながる内容がきちんと掲載できている
  • 費用対効果を考えた広告になっている

リーフレットやポスティングのチラシ、ホームページなど、手段は様々ですが、自分の医院に来院してくれるターゲット層を分析し、そのターゲットに効果的な媒体で宣伝を行った方が、効果が見込めるでしょう。

ただし、広告に載せられる内容は法律で定められており、何でも好きに掲載していいわけではありません。医療広告規制に注意しながら、集患につながる的確な広告を行っていきましょう。

7. 常に経営者としての意識を持とう

開業の準備から開業後に至るまで、開設者は常に経営者でなければなりません。

歯科医師として診療を行う他に、医院の経営状況を見て集患戦略を立てたり、キャッシュフローをやりくりしたり、医院をとりまく色々なトラブルに対処したりと、幅広い役割を求められます。

勤務医時代とは違い、もう誰も指示も決断も行ってくれません。今度は医院の長として自身がその役割を担い、スタッフを率いて医院を盛り立てていきましょう。

いかがでしたでしょうか?

歯科開業を失敗させない為には、しっかりとステップを踏んでいくことが大切です。ご紹介した7つのステップについて、歯科開業をお考えの方の一助になれば幸いです。

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