歯科医師の国家試験合格数とその推移


歯科医師の国家試験合格数とその推移

歯科医師の数や今後予想される推移等については、過去にも紹介してきました。

総務省統計局の人口推移と将来人口を見ると、平成12年には日本の人口構成比の中で65歳以上の老年人口が21.5%を超え超高齢化時代に突入し、平成27年には26.6%と年々比率が増える一方、年少人口はどんどん減少し、現在の老年人口が働き盛りであった昭和50年頃と見比べると、およそ半分の12.6%までに低下しています。

このような世相の中、歯科医師の社会的なあり方は今後どのようになっていくのでしょうか?それを考える為にも、今回は歯科医師の国家資格の合格数やその推移について紹介していきます。

【参考】
歯科医師の男女比率と今後の予測
徹底解説!歯科業界の動向、10年後の未来とは

○歯科医師の合格者数推移

歯科医師合格者数推移

上の表は、ここ10年の歯科医師国家試験の合格者推移をまとめたものになります。

第102回(2009年)に114名の増加、第107回(2014年)に341名の減少といった大きな増減が見てとれますが、押し並べてみると合格者数は減少傾向にあると言えるでしょう。

受験者数そのものが減りつつありますが、しかし、合格者数の減り方は受験者の減り方に比例しているとは言えません。10年前と今とを比較してみると、受験者は7.5%減少したのに対し、合格者は12.6%減少と、およそ1.68倍の減少率になっています。

グラフでも、第107回(2014年)辺りからの受験者数と合格者数との開きが大きくなっていることが見てとれますね。

○学校別 歯科医師の合格者数推移

大学別歯科医師国家試験受験者数・合格者数

参考:厚生労働省「医道審議会 (歯科医師分科会)」

近々3年分と、10年前との歯科大学を含む学校別の歯科医師国家試験の受験者数・合格者数の推移をまとめてみました。平均値を元にここ3年の推移を見てみると、国公立大学の受験者数は多い所でも10人前後の増減に留まり、私立大学では多いところで30人近くの増減が見てとれます。

現在と10年前とを見比べると、受験者は151人減、合格者は392人減となっていますが、国立大学では受験者・合格者とも多いところでも20人弱減となっているのに対し、私立大学では40~50人近く減っているところがあります。

元より私立大学の受験者数は国公立の2.7倍ほど多く、互いの分母数の違いもあります。数値上の差数でみれば国公立の方が比較的増減が安定して見えます。

また、受験者数が減れば合格数が減るというわけでもなく、受験者数が大幅に減っても合格者はそこまで減っていない学校もありますし、逆に、受験者数は然程減っていないのに、合格者数が大きく減少している学校も存在します。(もちろん年々の増減変動も大きいので、あくまで参考としてお考え下さい。)

母数は少ないながら、「認定及び予備試験」はゆるやかに受験者数・合格数とも数を増やしていることも読み取れます。

○合格者数から推察できる、歯科の今後とは

歯科医師国家試験の合格基準引き上げ、各大学の歯学部定員減については平成18年8月に取り交わされた「歯科医師数の養成数の削減等に関する確認書(平成18年8月31日 文部科学大臣 厚生労働大臣)」を元に既に見直しが行われており、その結果が先ほどの統計数値に表れていると言えます。

過去10年の間で見るなら、2014年に新たな合格基準が採用された事で、第107回の合格率が前回よりも10%近く低下している事例があげられるでしょう。(先に掲載した合格者推移表をご参照下さい。)

確かに今の日本の人口推移を考えると、歯科医師の需要と供給のバランスを取る為に国がこのような政策を打ち出すのも分からなくはありません。

昭和の2つの次期に発生したベビーブーム出生世代が老年人口となる時代には、老年層を中心とした需要が増え、またそれらの世代が世を去った後には歯科に対する需要の母数そのものが圧倒的に減る時代が来るでしょう。

年少人口の減少に呼応し歯科医師の数もまた減少傾向にあるので、いずれはバランスの取れる時代も訪れるでしょう。しかし、ここ数十年はその過渡期にあり、「歯科医師の男女比率と今後の予測」でも述べたように、必ずしも今の政策通りで需給バランスがピタリと当てはまるとは言い難い状況も生まれるでしょう。

需要と供給の均衡が崩れる狭間で、歯科医師としての職にあり続けるには何をしなければならないか?その答えの一つに、開業という選択肢があります。

しかし、ただ開業すればいいというのではなく、時代のニーズに応じたサービスを展開していくことが重要な課題になります。

どのような立地で、どのような患者さんを相手に、どのような診療をしいてくのか・・・数十年先の動向を見据えながら緻密な戦略を立てなければ、開業後の経営が難しくなるでしょう。

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